『都市』第42号・2014年12月
人生を大きく変へし夕立雲
蛇口の水直に飲みをり雲の峰
秋めくや小学校の朝礼台
憤怒込め杖をつきつつ秋に入る
朝顔の鉢持つ指の指輪かな
人生を大きく変へし夕立雲
蛇口の水直に飲みをり雲の峰
秋めくや小学校の朝礼台
憤怒込め杖をつきつつ秋に入る
朝顔の鉢持つ指の指輪かな
若竹のしなり何度も確かめり
新茶飲み再び見上ぐ飛行船
白シャツや一心不乱に勉強す
丈合はぬ浴衣似合ふはインド人
駆け込めり夏の真昼の映画館
たんぽぽや終に子どもは授からず
虚子忌とは知らで男の子ら踊りをり
柳絮飛ぶ懐中時計とは無縁
蕎麦つゆを余さず飲んで夏来る
まづ見てくれと通さるる初節句
霜焼の手をこすりつつ打つメール
車から見つけし梅や開けて見る
春の朝モーツァルト聞き投票す
街宣車エールを交はし山笑ふ
師が居ることの幸せ小鳥帰る
凩や手に大冊の重たき日
五十路なる歯間の葱の取れぬ日の
秒針の音が気になる雪催
焼鳥を妻と分け合ふ九本目
短日や本の整理は終はりなく
梅雨晴間猫は欠伸を思ひ切り
向日葵は六等身を恥じりをり
蜥蜴にも「さん」とつけやる園児かな
サングラス遺品整理の手の止まる(★)
飛魚のげに楽しげに飛びにけり
記念撮影流星を待ち並びをり(★)
包丁の切り口見事秋茄子
献血の空いた手に持つ鬼胡桃
椅子固き大教室や春愁(★)
去年になき春の夕べとなりにけり(★)
小満や和服の似合ふ異国人
紫陽花に魅せられ落とす文庫本
憎つくき白髪探しては抜く梅雨籠
若いのに扇子が似合ふ准教授
蝿叩き売る店がある大通り
検診結果未だ開かず梅雨曇
それぞれの春それぞれに生きてゐる
スカイツリー見上げ口開く相撲取
心持ち大きく記す「春」の文字(★)
醜男の恋人でも楽しい花見
真つ更の教科書撫でる新入生
初蝶がふはとボランティアの肩に
卒業式胸のコサージュふるはせて(★)
春疾風ふと人生を振り返る
温め酒宴の果てはみな胡座
老夫婦ビードロで汲む温め酒
新走り誰も饒舌同窓会
腰痛を友としてこの年を越す(★)
人生の胸突き八丁温め酒
思はず声出して応援早明ラグビー
悲喜こもごもまた巡り来る年用意
敵討つやうに踏みしめ霜柱
関取に似る美女がゐる夏芝居(★)
梅干しを頬張つてさて延長戦
妻と手をつなぎ秋立つ今朝の道(★)
喪帰りの冷麦すすり皆無口
赤き灯のことに揺れをり盆踊り
長き夜や動悸してふと死を思ふ
秋暑し煎餅かじりまたかじる
弁当は妻の手作り秋うらら
町田市議会議員 会派「自由民主党」/(一社)落語協会 真打


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