町田市議会議員 会派「自由民主党」/(一社)落語協会 真打 三遊亭らん丈【公式ウェブサイト】

三遊亭 らん丈

2023年 町田市議会議会運営委員会 行政視察報告書議員活動

2023.02.25(土)

2月1日 茨城県取手市、視察項目【議会の運営に関する事項について
2月2日 愛知県豊田市、視察項目 【議会の会議規則、委員会に関する条例等に関する事項について

茨城県取手市議会

1、市議会におけるICTの活用

(1)市議会におけるICTの活用に至る経緯について

 令和2年4月、政府の非常事態宣言を受け、新型コロナウイルス感染拡大防止に努めながら、議会機能を低下させないため、Zoomを用いたオンライン会議によって維持・向上を図ることとしました。

 同年の当初予算において、タブレット端末導入経費が計上されており、また、Zoom会議の有用性が議会内部で評価され、同年5月に議会基本条例に「ICTの積極的活用」の理念を掲げる条例改正をしました。

 その後は、Zoomをはじめタブレット端末、AI等の機能を官民学連携のデモテック協定や官民連携の音声テック協定で、チャレンジしています。

(2)これまでに検討・実施した事項について

〇実施事業

・オンライン委員会等の会議

・市民との意見交換会

・現地調査

・オンライン視察

・委員派遣(現地には最小の人数のみ派遣)

・オンライン本会議実現に向けた模擬議会

・議会審議

・本会議及びオンライン委員会における表決

・中学生とのコラボ事業

・市制50周年記念メッセージ動画作成

(3)オンライン委員会について

1)実施方法について

・出席委員は、タブレット端末等でZoomに招集時間の15分前までに入室し、映像と音声を確認。

・会議室を広角に映すビデオカメラを三脚配置し、説明員などはそのカメラから映す。

・会議室内は、既設のマイクシステムから配信及び拡声。会議室出席委員も同様。(Zoomのオーディオはオフにてハウリング防止)

・会議室や議場に傍聴者向けにスクリーンへ投影。

・Zoomのホストは議会事務局。委員会当日、ZoomIDやパスコードをメール送信。

2)実績について

・公式委員会60回以上開催

・非公式会議等50回以上開催

3)効果について

・「在宅介護」「学校休校中、育児」「家族の介護」「自らの疾病」「自ら濃厚接触者」時であっても、委員会を欠席することなく職務を果たすことができる。

・感染拡大防止に努めながら委員会審査をすることができる。

・会議時間が短時間と見込まれているとき、庁舎への往来が不要で効率的。

4)課題について

・大きな課題はありません。

5)オンライン委員会開催までに要した経費について

〇オンライン会議関係パソコン

・採決システム管理用パソコン(25万円)

・採決システム表示用パソコン(20万円既存のノートパソコンスペック低下のため)

・ノートパソコン(5万円令和元年購入)

〇議場・会議室Wi-Fi設備

・業務用無線アクセスポイント(議場・大会議室・執行部控室・委員会室:50万円)

・ルーター(執務室:15万円)

・家庭用アクセスポイント(執務室・議長室・録音室:既存3万円平成27年設置)
〇議場・会議室オンライン会議対応AV設備

・工事費0円

・HDM1ケーブル(複数:5万円)

・ビデオキャプチャー(2万円×2個)

・オーディオケーブル(複数:3万円)

・議場設備更新(360度回転可能なカメラ等設置:140万円)

・ビデオカメラ(5万円平成30年購入)

・オンラインビデオ会議システム(年16万円)

Zoomライセンス(情報管理課で法人契約5アカウント。うち1アカウントを議会事務局が使用)

※金額は概数です。

(4)今後の予定について

・オンライン本会議実現に向けてデモテック戦略を推進。

・オンラインの更なる有効な活用事例の研究

2、議会基本条例について

(1)議会基本条例の制定に至る経緯について

・平成23年第1回定例会に「取手市議会基本条例早期制定を求める陳情」が提出され、採択。その後、同定例会において議会基本条例策定特別委員会を設置し、同年12月制定。翌24年1月施行。

(2)市民・関係機関とのかかわりについて

基本条例の規定上は‥

・市民の多様な意見を的確に把握することに努め、市政に反映させるための議会運営を目指す

・市民が傍聴の必要性を認識できる議会運営に努める。

・議会活動に関する情報を積極的に公表し、透明性を高めるとともに、政策提案の拡大に努める。

・請願を政策提案として受け止め、委員会において請願の代表提出者等から発言の申出があったときは、意見を聴く機会を設ける。

・傍聴人から発言の申出があった場合、必要かつ適当と認めるときは、委員会に諮り傍聴人の発言を許可することができる。

・市民との対話と報告の場として、意見交換会を年1回以上行う。

(3)これまでに検討・実施した事項について

・制定当時は、陳情も請願と同等に扱い政策提言として受け止めていましたが、検証の議論において、平成30年に請願のみ規定し、陳情は基本条例から削除しました。

 また、会派を「2名以上」に改正しました。

(4)今後の予定について

・条例の検証作業をしながら、よりよい議論に向上させていく、ということでした。

3、所感

1)取手市議会の改革に取り組むスピードの速さに、驚かされました。令和2年4月に発出された、政府による非常事態宣言を受け、取手市議会は議会機能の低下を防ぐために、Zoomを用いたオンライン会議を開催することによって、その維持、向上を図ったのです。それが、ちょうど同年の当初予算において、タブレット端末導入経費が計上されており、それを活かしつつ議会基本条例を改正し、委員会開催の他、市民との意見交換会、現地調査、オンライン視察と矢継ぎ早に、Zoomを用いた取り組みへと促進させていった行動力に瞠目させられました。

2)上記のような取り組みを進めていきながら、課題については大きな課題はないとする認識にも、敬服させられました。

3)Zoomを使うことで、現地調査が劇的に簡便になったことが理解できた。

愛知県豊田市議会

1、ICT化への対応について

(1)タブレット端末の導入

・平成30年度の議会ICT化推進特別委員会の調査研究結果を踏まえ、令和元年度から導入、その際の機種はI Pad Proで、会議システムはmore NOTE。このことによって、会議資料のペーパーレス化を推進した。

(2)グループウェアシステムの導入

・令和3年度の議会情報戦略推進特別委員会の調査研究結果を踏まえ、令和4年度から導入した。その際のシステムは、LINEWORKS

 このことによって、情報発信・伝達手段の効率化が図られた

(3)オンライン委員会について

条例改正の経緯

・委員会のオンラインによる開催に関する総務省通知(令和2年4月)
・その他のきっかけとして、新型コロナウイルス感染症の感染拡大、デジタル社会の急速な進展、危機管理
(4)オンラインによる委員会出席の基本的な考え方
・委員は、実際に委員会の開催場所に参集することが基本であり、開催場所への参集が困難なよほどの理由(状況)がある場合のみオンラインで出席することができる。
(5)出席の特例の対象となる事由

1)感染症の蔓延

 生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある感染症の蔓延⇒新型コロナウイルス感染症を想定
2)大規模な災害の発生
 地震、台風などにより道路や橋が寸断され、議事堂に来ることができない場合

(6)豊田市議会委員会条例の一部改正

改正内容

第9条の2(出席の特例)

 オンラインによって委員会に参加させることを可能にした

第53条(秘密会の開会と指定者以外の退場)

 オンラインによって参加する委員がいる委員会は、秘密会とすることができない。

(7)運用要領の策定

令和4年3月

 議会情報戦略推進特別委員会において、豊田市議会のオンラインによる委員会出席に関する運用要領(案)を作成し、議長に提言

⇒各派代表者会議(協議)

⇒議会運営委員会で決定

オンライン会議の出席方法

出席者:正・副委員、委員、執行部、議会事務局、傍聴者

(8)会議システム

Web会議システム:Zoom(有料版)

資料の閲覧:タブレット moreNOTEを利用

(9)開催前日まで1

1)事由の発生

 委員が事務局へ電話等で連絡する

2)出席の申出・委員長の許可

 書面による申出と委員長による許可

(10)開催前日まで2

1)委員長・副委員長と事務局の打ち合わせ

2)施行部(理事者)との調整

3)委員会室の準備

4)通信環境の確認

(11)開催当日

1)通信環境の確認

 委員会開始1時間前に実施

2)委員会開催
冒頭に委員長より出席の特例を許可

(11)開催実績

令和4年1月27日:議会情報戦略推進特別委員会

事由、新型コロナウイルス陽性者

令和4年6月24日:企画総務委員会(6月定例会)

事由、新型コロナウイルス濃厚接触者

令和4年8月8日:企画総務委員会(視察報告会)

事由、新型コロナウイルス陽性者

(12)今後の課題について

1)通信環境や機器の整備

2)委員長のオンライン出席の取扱い

(13)開催に要した経費について

議会費としての執行:なし

(14)今後のICTの活用予定について

今年度、議会デジタル化推進特別委員会を設置し、デジタル技術を活用した議会活動の高度化による議会機能の強化及び議会の見える化を図ることを目的として調査研究を実施。

2、所感

1)(12)今後の課題で挙げられた、2)委員長がオンライン出席をする場合の取扱いについては、実務的にはかなりの困難が伴うものと考えられる。