町田市議会議員 会派「自由民主党」/(一社)落語協会 真打 三遊亭らん丈【公式ウェブサイト】

三遊亭 らん丈

会派『自由 民主』 行政視察2011年2月9日「「くまもとアートポリス」事業について」議員活動

2011.02.25(金)

「くまもとアートポリス」Kumamoto Artpolis(KAP)について
(1)所管:熊本県土木部建築課

(2)「くまもとアートポリス」とは何か。
 後世に残り得る文化的遺産としての優れた建造物を造り、熊本独自の豊かな生活空間の創造を目的とする「建築文化事業」である。

(3)このような事業は、日本はもとより世界にも例のない熊本独自の事業である。

(4)1987年にドイツのベルリンで開催された、IBA(ベルリン国際建築展)をヒントに、当時の細川護煕熊本県知事が提唱し、それを県で企画構想したものである。
 1988年5月に、日本を代表する建築家である磯崎新氏を初代コミッショナーに迎えて事業を開始し、今年(2011年)で23年目を迎えている。

(5)くまもとアートポリスのシステム
コンセプト:後世に残り得る文化的資産の創造
1,プロジェクト事業
プロジェクトに最も相応しい設計者を、コミッショナーが選定し推薦する。

2,顕彰事業
「くまもとアートポリス推進賞」を募集し、知事が表彰する。

3,企画・広報・人材育成事業
シンポジウム等の開催、広報誌の発行、建築塾・市民大学の活用等。

◆国際建築展
 1992年に国際建築展を開催し、以後、4年毎に同展を開催している。
 以上の事業を通じて、豊かな生活文化の創造を目指している。

(6)くまもとアートポリスの特徴
1,コミッショナー制度
 民間の専門家の英知を取り入れて事業を実施するために、コミッショナー制度を取り入れている。

2,プロジェクトの点在性
 全体のマスタープランが存在しないことで、点在性を確保している。
磯崎新初代コミッショナーの発言
 いつどこにどんな建物が出来るか分からない、いわゆる町に碁石を打っているようなもの。
 点から線に、さらに面へと広がっていくようにすることを目的とする。

(7)くまもとアートポリスの仕組み
1,事業主体が県に参加を申し込む

2,それを受けた県は、コミッショナーとアドバイザーとともに設計者選定において企画等を協議する。

3,県は、事業主体に設計者を推薦する。

4,3,とともに、県は事業主体に、事業推進の協力を約す。

5,コミッショナーとアドバイザーは、事業主体に、設計者との設計・監理契約に指導・助言・調整を行う。

6,コミッショナーとアドバイザーは、事業完了後、アートポリスの総括を行う。

7,推進検討委員会は、県に評価や提言を行う。

(8)これまでの歩み
第1期1988〜1998年『都市にデザインを、田園にアイデアを』
コミッショナー磯崎新

第2期1998年〜2005年『地域と対話、地球とネットワーク』
コミッショナー高橋靗一
バイスコミッショナー伊東豊雄

第3期2005年〜『学びつつ創る、創りつつ育む』
コミッショナー伊東豊雄
アドバイザー桂英昭、末廣香織、曽我部昌史

(9)これまでの成果(件数等は2010年3月末現在)
アートポリスプロジェクト施設数84
アートポリスプロジェクト施設のうち竣工件数70
アートポリスプロジェクト事業・施設総受賞数82
アートポリスプロジェクトに係った建築家の数117
アートポリス事業が日本建築学会文化賞を受賞