町田市議会議員 会派「自由民主党」/(一社)落語協会 真打 三遊亭らん丈【公式ウェブサイト】

三遊亭 らん丈

早稲田大学大学院 法学研究科修士課程入学試験「研究計画書」 2009年度大学での活動

2011.03.05(土)

 当計画書は、早稲田大学大学院 法学研究科 修士課程2009年度入学試験出願のために作成したものであり、2,000字程度という字数の制約が課せられていた。

 なお、2010年度に作成した修士論文は、当計画書とは異なり、題目は、「地方公共団体の議会の議員年金に関する一考察」と変更した。その目次は、以下のアドレスに掲出している。⇒http://www.ranjo.jp/bunjin/campuslife/campuslife20120315

【研究計画】
1、市議会議員として行政改革を行うための法学学修
 市議会議員となってはや2年有余を経たが、とみに痛感させられるのが、法律を知らずしては、行政改革の核心に切り込むことは困難であろうということである。

 つまり、行政組織の改革や、行政に携わる公務員をはじめとする職員の勤務状況を市民の要望に合致したものに変更させるのも、どちらにも、最も確実で安定的な変更手段は、法律、地方公共団体であれば、条例を変更することだと考えるようになったのである。

 たとえば、中央政府の省改革において、政治家主導による組織改革を円滑に行うために、国家行政組織法を改正し、政務次官を廃止し、副大臣と大臣政務官を置くことにした。

 わたしが携わる市議会においては、議員定数の見直しが図られ、地方自治法が改正されたことをうけて、旧法が、法定定数制度であったのに比して、新法では、法定上限内で議員定数を各自治体条例で自己決定することとした、条例定数制度が導入された。

 このように、いずれも法律を改正させることによって、行政や地方議会の変革を招来されることができた。

2、これまでの学修経過
 わたしは1981年に文学部を卒業後、念願の落語家に弟子入りがかない、その後、真打に昇進した。思うところあり、市議会議員選挙に立候補するにあたり、経済学部に編入学し、主に財政学等の応用経済学を学んだ。

 その後、2度目の市議会議員選挙に立候補するにあたり、行政学、行政法等を学ぶため、社会科学部に編入学した。

 同学部在学中に、市議会議員となり、同学部卒業後、大学院社会科学研究科の「現代人権論」の研究室にて、行政法や労働法、社会保障法を学ぶうちに、人権論よりも、社会法を深く学修する必要を感じるようになった。

 それは、行政を改革させるべく議員となったものの、経営的手法をもって行う改革とともに、先述したように、法律や条令を変更させることによって行われる、行政組織改変の有効性に開眼したからである。

 すると、これまでの法学学修の浅さが、いかにも不都合であることに気づかされることとなった。

3、受験動機
 現在、社会科学研究科において、修士論文「『公務員の身分保障』に関する一考察」を作成中である。
 そこでは、『公務員の身分保障』を、公務員の地位の特殊性と職務の公共性を根拠とする労働基本権への制限、あるいは、公務員の地位の特殊性と職務の公共性を強調することの妥当性について考究しているところである。

 それは、公務員は、私企業従業員と較べた場合、その身分を保障する際に、有意の懸隔を設けるのが妥当なのか否か、という判断を包摂したものとなるであろう。

 それとともに、行政解雇と整理解雇の相違にも目を配りたい。

 上記の研究課題を攻究するにあたり、現在入室している「現代人権論」の研究室では容易にアプローチできないことも、貴研究科における、研究課題「社会保障・社会福祉の法と政策」を受講することによって、もっと多角的・先鋭的なアプローチが可能と考え、今回受験するに至ったのである。

 それとともに、現在わたしは社会科学研究科修士課程に在学中であるが、同研究科博士後期課程への進学は考えなかった。

 つまり、法学への専門的な学修にもっと時間を割くべきだと考え、そのために、法学研究科への進学を決意した次第である。

 いずれにせよ、法学学修の必要性を見出したため、それを叶えることが受験動機である。

4、研究計画
 国民年金法27条8号に、「保険料を全額免除期間(略)の月数(略)の二分の一に相当する月数」との文がある。

 上記法27条8号によれば、「保険料全額免除」であっても、老齢基礎年金は二分の一に相当する額が給付されることになる。

 ところが、このことの告知が機動的に行われているとは言いがたいのが、現状ではなかろうか。

 それは、ただ単に、27条8項の告知が関係団体に義務付けられていないから、行っていないのか。あるいは、告知の重要度が低いという認識のもと、告知する必要性を認めないことからくる不告知なのか。または、多くの市民がすでにこの事実を知っているために、告知する必要性を認めないのか。

 こんなことも考えられる。このことを告知すると、保険料を支払えない少なくない市民が、国民年金に加入する事態が予測される。すると、そのことによって、老齢基礎年金の支給額が増えてしまうために、それを避けるために、敢えて告知していないのではないか、というものである。

 しかし、もしも上記の理由から、国民年金法27条8号の告知を市民に向けて行わないのであれば、それは、情報の秘匿にあたるのではないだろうか。

 もちろん、このことは研究しなければ分からないので、そのことを貴研究科にて明らかにしたいと考えている。(全1,992字)

【参考文献】
兼子 仁『新 地方自治法』(岩波書店)
本田 弘・下條 美智彦編著『地方分権下の地方自治』(公人社)
大森 彌『分権改革と地方議会』(ぎょうせい)